巨大生物の絵を描いています!

すずかけの木では、毎年夏休みに、大きな生き物の絵をみんなで描いてみる、という活動をしています。

 

社会科の先生だった顧問のかわちゃんが、古代に生きていた生物の大きさを実感するための授業で行っていた活動。

今年はは初心にかえって、マンモスを描きます。

 

最初に、かわちゃんからマンモスの話を聞きました。

ロシアで発掘されたマンモスの死骸から、マンモスが現代に復活するかも?!

と話題になっていることも知って、「描いてみよう」ということになりました。

 

まずは、模造紙を貼り合わせて、大きな紙を作るところから。

できた紙は、すずかけの2階いっぱいに広がります。

みんなで紙の上に乗っかって、下書きからスタートです。

 

何日もかけて、下書き終了、次は総合学習室、通称パーパスで色塗りです。

なかなか大変な作業…毎年、子どもたち苦戦をするのですが…

 

高学年が色塗りを担当した時の様子を、スタッフのあんこちゃんが綴ってくれましたので、

ご紹介します。

 

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8月8日(木)

 

前回に続いて、今日も色ぬり。
私が前回までの流れを把握していないこともあり、今日は高学年の作業だし、みんなにお任せしようと見守りに徹したのですが…絵の具はこぼす、雑な作業、ついには全てを投げ出して教室の隅っこで遊んでいるなど目も当てられない事態に。


「みんなはこの作品には愛がないのかあ〜」とがっくり来ていたんですが、そんな雰囲気の中で「もっとあーしたい、こーしたい」と一人つぶやきながら作業するタロウの姿がありました。大人が手を出すとつまらないのでずっと堪えていたのですが、健気に頑張るタロウをみて「こうしちゃおれん!」と私も思わず手伝ってしまいました。

タロウと私が黙々と作る姿に他のみんなが何かを感じたのか、1人、2人と作業に戻ってきました。

 

やがてそれまでの混沌が嘘のように、マンモスの長い毛を1本ずつ丁寧に丁寧に描く高学年の皆さん


頃合いを見計らって私は作業を再び抜けましたが、それでも黙々と続けています。

 



 

絵の具の調色も、最初は

「分かんないからあんこがやってよ!」

と言っていたのに、誰に言われることもなく自分たちでやり始めました。

「こっち見てー!」

「俺の描いた感じどお?」

とあちこちから声が上がり、みんなが自分の作業に自信を持って取り組んでいる様子が伺えました。

 

「高学年なんだから、自力で協力して頑張ってほしい!」という思いであえて手出ししなかったのですが、もしかしてあまりに巨大すぎるこの作品にどう向き合っていいか分からなかったのかもしれません。

 

私が作業に実際に関わった時間はほんのわずかでしたが、その瞬間からどのように作品と向き合うべきかを一人一人が考えて実現させたことに私はとても驚きました。

特に印象的なのがアキト。

アキトは最初からふざけ倒してて手に負えない感じだったのですが、

みんなが作業モードになると「足の部分はもっとこう塗ったほうがいい」「さっき絵の具をこぼした場所は乾いているから明るい色で塗ったらいい」などのアドバイスを飛ばしていました。

 

アキトのアドバイスがとっても冴えているので、みんなも「なるほどなー」と素直に受け入れた様子。アキトは実際に絵筆を持つことはしませんでしたが、まるでディレクターのようにみんなに指示を出していました。


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1つずつの制作ではなく、協働での制作だからこそ、一人一人が自分に合った関わり方を選んで作品に向き合うことができるのだなと思いました。

(スタッフ・あんこ)


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あんこちゃん、素敵な感想をありがとう!

子どもたちの自然な参加の様子がよくわかります。

そして、そんなふうに子どもたちに寄り添ってくれて、ありがとうございます!