8月15日終戦記念日の前後は、顧問のかわちゃん(川手晴雄先生)が中心となって、毎年「平和を考える」活動をすることにしています。
昨年は、東京大空襲の時、幼稚園に通っていて命からがら逃げ延びた西尾静子さんのお話をみんなで聴きました。
今年は、日本ユニセフの方に講演をお願いして、
8/14(水)に来ていただきました。
当日、保護者の方も参加してくださったので、その感想をご紹介しながら、どんなお話だったか振り返りたいと思います。
まずは1年生の保護者の坂本さんの感想です。
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国際協力は個人的に興味のある分野なので、ユニセフの方から直接お話しを伺えるなんて滅多にない機会だと思い、娘と一緒に参加させて頂きました。
5歳の誕生日をむかえられずに命を失う原因の第1位が、妊娠中の母親の栄養状態などにあること。
マラリア感染予防の為に開発された高機能な蚊帳は、日本の企業が開発し特許を放棄したことで、世界に広めることができていること。
日本も、前回のオリンピック開催まではユニセフの支援を受ける側であったことなど、大人の私でも初めて知ることが多くとても勉強になりました。
▲お話に引き込まれる子どもたち。 ▲栄養状態をテープで測ってみる。 ▲赤になると栄養失調。
私が大学生の時、ユニセフ親善大使をされている女優の黒柳徹子さんの講演を聴いたことがあります。そこで、1人の学生が「世界の困っている子どもたちの為に、自分は何ができるのでしょうか?」と質問をしました。その質問に対し黒柳さんは「今ここにいる皆さんは、学校で学ぶことが出来ています。ぜひ、学校でしっかり学んでください。」と答えていました。現地に出向き、子どもたちの置かれている過酷な現状を生で見てきたからこそと感じられる重みのある言葉は、今でも私の心に深く残っています。
すずかけでユニセフの方のお話しを聴きながら、また、お話しを真剣な眼差しで聞く子どもたちを見ながらその言葉を思い出した時、子どもたちが存分に学ぶことができる環境を守ることが親になった今の私にできることの1つだと思いました。
今回のお話会は、当たり前の日常が尊いものであることを再確認し、今の自分に出来ることについて考えることが出来た良い機会になりました。企画をして頂いた川ちゃん初めスタッフのみなさんに感謝します。
次回もこの様な機会があれば、是非多くの方に参加して頂きたいなと思いました。
坂本(1年保護者)
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もうお一方、3年の中村さんの感想です。
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ユニセフの職員の方が子ども向けにお話ししてくれるということで、すずかけの木に遊びに行ってきました。 貧困や戦争で命の危険に晒されている世界の子どもたちについてスライドを使って噛み砕いてお話を聞きました。
6秒ごとに1人、子どもが亡くなっていること。
下痢や肺炎など原因は様々であるが、予防や治療が可能な死因がほとんどということ。
自分たちとは違う状況におかれている子どもたちについていろいろな質問が出ました。
なぜ水を汲みに遠くまで行くのか。
水汲みはなぜ子どもの仕事なのか。
学校に行けない子は将来の夢を実現できるのか。
ユニセフがどのような支援を行っているかのお話では、実際に使われている栄養食を見たり、水汲みに使用されている水瓶に水を入れて運ぶ体験もしました。
大人が持ってもとても重く、炎天下の中何キロも離れている水汲み場に行くのはとても大変なことだとからだで感じることができました。
特に印象に残ったのは、最後のお話。
お金による支援も大切だけど、役立つ道具の開発もとても大切だということです。
マラリアの被害の多い地域に向けて、蚊帳の繊維にマラリア避けの薬品を織り込む技術を開発した日本人技術者。
(右の写真は、実際にその蚊帳に入ってみているところ)
特許の申請をせず、広く技術を広めることでマラリア被害を抑えることに成功したそうです。
こういった開発もとても大切なことなので、将来みんながお金以外の支援をできる人になる事も期待しているというお話でした。
大人も子どもも、普段の生活に一生懸命で自分以外の遠くの誰かに思いを向ける機会が少ないです。
こういった機会を1回、2回と増やしていくことで、大きな視点で物事を考えるきっかけになると思いました。
その中での気付きは、誰かのためになるかもしれないし、何よりも何歳であっても豊かな自分を育てる教育となるだろうと感じました。
中村(3年保護者)
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坂本さん、中村さん、ありがとうございました!
最後にお話を聴いた子どもたちの感想です。
きのうのはなしで、せかいはたいへんな人もいることをしりました。しごとがんばってください。おおえんしています。ありがとうございました。 (2年じゅり)
今日あんなおもいのをもって しかもあれだけの水で一日すごせてすごいなーて思った。
(3年あきら)
いつもあんなおもいつぼを あさ6時くらいにくんで おうちに8時くらいにもどるなんて すごいです。ぼくがそのつぼをもったら 10びょうでもてないくらいでした。(3年はる)
子どもたちの心に、遠い国の子どもたちの姿が強く印象に残ったようでした。
「平和を考える」活動は続けていきたいと思っています。
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